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2014年12月29日 (月)

11月19日に行われた授業の模様です。

今回はクラリネット科4年のKさんが担当でした。

普段のWSの中で採り上げられる頻度の少ない5拍子と6拍子に着目し、リズムのとり方の工夫から打楽器を盛り込んでの創作まで、事前準備をしっかりしてきた成果が現れた良い授業でした。また創作活動にも参加したりアドバイスを積極的に行っていた部分が素晴らしかったです。

下記、Kさんによる報告書です。

授業担当:市川香里 記

WS名…5拍子や6拍子を箏で表現してみよう
目的…普段の授業で採り上げられることの少ない5拍子や6拍子で音楽作りをするとどんな曲ができるのか体験する。
使用楽器…箏、打楽器など
対象者…大学生

WS内容
1.導入
(5拍子、6拍子のリズムを感じる)
全員で手拍子で5拍子、6拍子を叩く。2つのグループに別れて5拍子と6拍子を同時に叩いてみる。←6回目で合わさる!
5拍子、6拍子で連想される曲について知ってる曲を出してもらう。そんな中から、有名な2曲をピックアップ。
★パイレーツオブカリビアン(6拍子)
★ミッションインポッシブル(5拍子)
曲を聞いてリズム作りのイメージを作る。

2.箏で音だし
箏で5拍子と6拍子を刻む。その中で一人ずつまわしてリズム作りをする。リズム作りの音は自由。5拍子と6拍子のパターンのリズム作りをする。

3.グループにわかれて音楽作り
ベースの拍を誰か1人は必ず弾いてること。5拍子と6拍子はどちらを使ってもよい。混ぜても同時でもよい。強弱や早さも変化をつけて工夫する。調子を変えてもよい。打楽器を混ぜて音楽作り。

5拍子6拍子で音楽づくり①
YouTube: 5拍子6拍子で音楽づくり①

5拍子6拍子で音楽づくり②
YouTube: 5拍子6拍子で音楽づくり②




感想
最初は内容的に難しいものにしてしまったかなと思ったのですが、学生の皆さんに素晴らしい音楽作りをして頂きました。
5拍子、6拍子というと現代音楽的な雰囲気になると思っていたのですが、最初は平調子でやったので日本音楽ぽく素敵なリズムになりました。最後の自由に音楽作りをする時には、先生にアドバイスを頂き調弦を指定せず自由にしました。すると、1つのグループは平調子のままで1つのグループは調弦を変えて音楽作りをすることになり、まったく違う音楽になりました。やはり、平調子のグループは5拍子6拍子を組み合わせてもどこか日本らしさの残る音楽になっていました。一方、調弦を変えたグループは雰囲気がガラっと変わり、5拍子6拍子が合わさる音楽がとても現代的で面白かったです。今回は比較することができ、とても勉強になりましたが、どちらかに絞って(平調子か現代的な音階か)5拍子、6拍子の音楽作りをするのも楽しそうだなと思いました。

2014年11月26日 (水)

11月12日に行われた授業の模様です。

今回はクラリネット科4年のKさんによる、リズムに着目して日本らしい音楽を模索し音楽づくりする授業でした。

Kさんは来年度から音楽科教員になる学生さんで、実際の授業でも実践できるようなプログラムを考え、実行しました。学生さんに対してすごく丁寧で授業の進め方がすばらしく、さすが先生の卵だなと感心しきりでした!もう少し声を前に出すようにすることと、自分で楽器を弾きながら学生さんにアドバイスするよう挑戦してほしかったなと思いました。これから教員として邦楽のすばらしさをぜひ子供たちに伝えていってもらいたいです!

下記、Kさんによる授業報告書です。

授業担当:市川香里 記

『リズムに着目し、いかにも日本らしい音楽を創作しよう』


実施日:2014年11月12日(水)
対象:大学生6名
使用楽器:乃木音階に調弦した箏、打楽器
目的:「日本独特のリズムに着目し、その要素を十分に用いて、まとまりのある音楽づくりをする。」
授業内容:
<アイスブレイク>
日本らしいリズムを使った2重奏のリズム遊び
<本題>
日本の民謡のひとつである"こきりこ節"を聴く

有拍リズムの、日本の民謡を挙げる(exソーラン節、炭坑節、八木節)

挙がった民謡も参考に、日本らしいリズムを4拍分考え、一人ずつ発表する

(創作)下記3点を条件として、日本らしい音楽を創作する
ⅰ拍節があることⅱベースに2度関係の音を入れるⅲグループの中で意識して入れたリズムをひとつ作る→グループで発表前に発言させる

<発表、まとめ>
2つのグループで、それぞれ"よさこい節"と"祭"をイメージして創作した音楽を発表した

いかにも日本らしい音楽づくり①
YouTube: いかにも日本らしい音楽づくり①

いかにも日本らしい音楽づくり②
YouTube: いかにも日本らしい音楽づくり②



<考察>
まず、この題材を取り上げたのには、①日本音楽の有拍の決まったリズムパターンを実践から特徴を考察したいと思ったこと②グループ発表の際に、リズムに共通性があれば音楽としてのまとまりを作れるのではないか、という点で試みてみよう思いました。結果、
①…特徴としては、符点のリズムや休符、反復などを上手く用いるところに共通点が見られた。
②…リズムの共通性を作ることで、旋律やベースにまとまりを感じられ、役割も分かりやすい。旋律も琴で適当に音を並べても、それらしくなる利点はあるが、似たような雰囲気になってしまう難点もあり、テンポや強弱で工夫をしていた。
今後の課題としては、乃木音階でなく、他の調弦ではどのように聴こえるか、試みてみたい

2014年10月 6日 (月)

10月1日に行われた授業の様子です。
今回から学生による授業が始まりました。トップバッターのピアノコース4年M.Yさんは緊張の面持ちでしたが、早い段階から準備をしっかりしていたのでとてもよくまとまった授業でした。素晴らしかったのが、実際にお箏を弾きながら奏法や音楽づくりアドバイスをたくさんしていたことです。逆に学生さんの意見を聞きすぎて時間に隙間ができてしまう場面が何度かあったので、そこをうまくリードしていけるようアドバイスし終わりました。
下記、M.Yさんからの授業報告書です。
授業担当:市川香里 記
『ドビュッシーの"前奏曲"をお手本に、箏を使って"前奏曲"を作ってみよう!』
実施日:2014年10月1日(水) 
対象:大学生6名
使用楽器:全音音階と五音音階に調弦した箏・必要があれば打楽器
概要と目的:西洋で多く使用されている全音音階、日本でも親しまれている五音音階で音楽づくり。
様々な音階を組み合わせることに挑戦し結果多くの傑作を生み出したドビュッシーに習いながら、今回は上記の2つの音階を効果的に使用し自分たちなりの"前奏曲"を作る。
授業内容
①楽器準備 (10分)
全音音階 三面
五音音階 三面
②まずは、これから参考にするドビュッシーのことを知ってもらうため、彼の音楽や作曲技法について(ジャポニズムに興味を持ちはじめた頃の話を軸に)簡単に説明。
拍や刻み、メロディと伴奏、表現面も明確であるのがクラシック音楽の基本であった時代。そこからの脱却を試み、宙に漂うような壮大な世界を追求したドビュッシーの音楽性についても触れる。(5分)
③全音音階と五音音階を使って書かれているドビュッシーの作品を抜粋して鑑賞。
参考資料として譜面も配布。(5分)
1.映像第二集より「葉づえを渡る鐘の音」
2.映像第二集より「そして月は廃寺に落ちる」
前奏曲第一集より「ヴェール」の楽譜を参照し、彼の前奏曲のタイトルの特徴を説明。
※ドビュッシーは前奏曲の各曲の標題を、固定観念に縛られず自由に音楽を味わって欲しいという想いから、
冒頭には書かず、各曲の終わりの余白に小さく書込こんでいた。
④CD鑑賞・譜面閲覧から得たものを生かし、まずは一つの標題をみんなで考えて音楽づくり。今回はドビュッシーの風流な標題をいくつか読み上げ、それを参考に皆から出た"もみじ散る ひらひら"というタイトルに寄せて音楽づくりをした。
まずは一人一人にタイトルから得たインスピレーションを生かしたパターンを作ってもらい、発表。(この際に自分のパターンがどんな風景や表情を表現しているかも説明してもらう)
どんな工夫をしたら標題を音楽で表現することができるか、リズム、音形、強弱、箏の奏法の可能性などを話し、その後こちらが役割分担(パターン・かざり・ソロ)をし、五音音階組・全音音階組それぞれ重ねた後、最後に全員で重ねてもらう。(10分)
⑤慣れて来たところで、全音音階組と五音音階組にわかれてもらい、先ほどと同じようにドビュッシーの音楽をお手本に、自分たちなりの小さな前奏曲(標題音楽)を作ってもらう。
(20分)
※今度はドビュッシーの前奏曲の題名の付け方の工夫に習い、2グループはお互いに最後まで秘密事項として標題を伏せ、聴く者に想像を全て委ねることを試みる。(どれだけ音だけで世界を表現出来るか、想いを伝えることが出来るかを体感する為。)
⑥相手グループに聴こえないようひそやかに、各グループごと中間発表として私に聴かせてもらう。
それぞれの標題をさらにリアルに表現するにはどうしたらよいかをドビュッシーの余韻や時間の使い方を参考にアドバイス。求める世界観に必要であれば打楽器の使用も認める。(20分)
⑦各グループ演奏発表。
お互いの標題予想・発表。  (15分)
ちなみに今回は…
全音音階組
「ハロウィンの夜」
(家を探し、ノックをし、いたずらをし、そして逃げる)
五音音階組
「滅びの夢から醒めると、そこは天女のパラダイス」
でした!
⑧感想。片付け。  (5分)
♪まとめ♪
私の方も得るものが大きな授業となりました。音階の世界観と箏との相性がとても良く、ドビュッシーならではの響きや余韻、うつろい、微妙な揺れなど、絶妙な雰囲気を醸し出せたのだと思います。
音楽づくりでは、標題をつけることでイメージを仲間内で共有しやすくなり、標題を伏せることで"相手に伝えたい"という強い気持ちも生まれ、技術に凝るのではなく、リアルな感情の起伏のあるとても豊かで音楽的な世界観が表現出来ました。
どんな音楽づくりでも明確なイマジネーションを持ち、取り組むことが鍵なのだと感じました。想像力を掻き立てるような授業のもって行き方、助言など、そういう工夫を凝した面は良かったなと思いました。
標題音楽に寄せるための実践に使える箏の奏法を説明したけれど、もっと多くの奏法をお伝えできれば良かったな、というのが後悔です。それと授業の進行をもっとスピーディーに出来るよう、頭の中を整理して話が滞らないように先のことを考えることも大切なのだと感じました。
最後に素敵な作品が出来上がり、みんなが怖がらず、楽しそうに演奏していた姿を見られたことが何より嬉しかったです!
2014年9月18日 (木)

9月17日の授業の模様です。
今回は三味線に焦点をあて、阿波踊りのリズムで音楽づくりをしました。
阿波踊りをテーマに音楽づくり
実施:2014年9月17日
対象:大学生
使用楽器:三味線(HEA)
目的:三味線の奏法をマスターし、さらに独自の音を見つける・日本の伝統的お祭り「阿波踊り」のリズムを体験し音楽づくりする・リズムを使った音楽づくりのヒントをみんなで模索する
授業内容
①三味線準備
②基本奏法復習
③独自の音開発・発表
④特殊奏法復習
⑤阿波踊り説明・基本リズム練習
☆リーダー(打楽器)の提示する遅速・強弱に合わせて変化させていく→阿波踊りにおける決まり事の一つ
⑥基本リズムでパターン作り・ソロまわし・みんなで阿波踊り合奏
☆リーダーの提示する鐘のリズムに合わせてどんどん変化させていく
⑦阿波踊りで音楽づくりグループ実習
約束1.リーダーを決める
約束2.独自の奏法を入れる
約束3.自由なソロまわしを入れる
⑧中間発表・意見交換
各グループとも打楽器的要素がとても強く、メロディックな部分を作ることとfはもっとしっかり弾くことをアドバイスしました。
⑨発表会・まとめ
グループ1. リーダーが提示している基本リズムは音の変化に富み、最後のコスリでのアンサンブルは統一感があっておもしろい終わり方でした。どうしても弾くのでいっぱいになってしまうので、ソロ部分などは特にお互いをもっと聴きあってできるようアドバイスしました。
グループ2. それぞれの役割がどんどん変わり、三味線の扱い方も出てくる音も色々な要素がふんだんに盛り込まれてとてもおもしろい音楽でした。画期的な弾き方で目からうろこ!
みんな構え方や弾くのに苦労していましたが、音楽づくりでは自分たちなりにどうやれば弾けるかじっくり考え、実践できていました。新たな弾き方やおもしろ音がたくさん飛び出し、私もとても楽しい授業でした。学生さんによる授業でもぜひ三味線を扱ってもらえたらうれしいです。
授業担当:市川香里
2014年5月15日 (木)

5月14日は三味線の初回でした!
基本奏法をマスターし、三味線二重奏曲《呼応》を採り上げてみんなで三味線でカノンをしました。
三味線を初めて触る学生さんもよく弾いていて、自分で独自のカノンを作る時は苦戦していましたが、それぞれよく考えながら特徴ある三味線カノンになりました!

授業担当:市川香里 記


「三味線カノン」
対象:大学生10名
使用楽器:三味線(HEH)
目的:三味線の基本奏法を習得する、音楽づくり要素の追いかけっこを三味線でマスターする、三味線の楽しさを体感する

授業内容
①楽器準備
②基本奏法習得→基本バチ・スクイ・ハジキ・ウチ・コキ
③呼応CD試聴
④呼応の始め一行を2人一組になり手拍子で練習。その後、音楽的に工夫するためにどうすればいいか、強弱・速度・間合いなど話し合い、発表
⑤④を踏まえたうえで三味線で呼応を参考に独自のカノン実践
⑥グループ実習
約束:カノンが入っていること、今日習得した三味線の奏法を採り入れること

⑦発表

三味線カノン①
YouTube: 三味線カノン①

三味線カノン②
YouTube: 三味線カノン②

どちらのグループも特殊奏法のコスリまで積極的に採り入れて、奏法盛りだくさんの演奏でした。三味線は構えて音を出すまでが難しいので基本バチだけでも大変だったと思いますが、この一時間でよく頑張ってくれました。音楽づくりするための工夫を話し合う時間を設けたのでグループ実習には入りやすかったですが、いざ実践となるとなかなか思うようにはいかず、特に強弱の付け方はもっともっと工夫が必要だなと思いました。しかし速度やリズムの工夫はさすがだなと感心する場面も多々ありました!

三味線をやりたいという学生さんもいるので、今後の三味線ワークショップがますます楽しみです♪

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2014年5月13日 (火)

5月7日の授業は世界の音階をテーマに行いました。

お箏の弾き方がだいぶ様になってきて、パターン作りにも慣れた様子です。少人数だったのでグループ分けはせず、琉球・中近東・ブルースそれぞれの世界を
テーマにみんなで音楽づくりをし、箏による世界の音楽の広がりを存分に感じながらの授業になりました。おもしろいことをやってくれているからこそ、弾く時
はもっと堂々と弾いてもらえたらと思います。また専攻楽器を採り入れての音楽づくりでは学生さんが専門で学んでいる音楽について今後もどんどん教えてもら
いたいなと思いました!

授業担当:市川香里 記


世界の音階で音楽づくり

対象:大学生5名
使用楽器:箏
目的:世界の音階を箏を通して学ぶ、音楽の広がりを学ぶ、洋楽器とのセッションで箏の可能性を模索する

①箏準備
琉球音階:C・E・F・G・H~に調弦
②奏法復習
③琉球音階でパターン重ね、即興、対話の実践
④中近東系音階:C・D♭・E・F・G・A♭・H・C~で音楽づくり
テーマ「あやしげでヒヤッとする蛇使い」
テーマを表現するために強弱や弾き方、特殊奏法で飾りを入れるなどの工夫をみんなで話し合い、発表

中近東系音階
YouTube: 中近東系音階

⑤ブルーススケール:C・E♭・F・G♭・G・B・C~で音楽づくり
ジャズコース学生さんのピアノによるパターンにのせて、箏と三味線でジャズ風に音楽づくり、発表

ブルーススケール
YouTube: ブルーススケール



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2014年4月22日 (火)

2014年4月16日の授業の模様です。
この日から本格的に授業スタートです。初回は箏入門&パターンミュージック入門をテーマに、箏でオリジナルさくらミュージックを作り、最後はピアノやPCなど学生さんの専門分野を採り入れて和洋ミックスのさくらが出来上がりました。
授業担当:市川香里  記
おコトはじめ〜和洋のさくらでパターンミュージック入門
授業日:2014年4月16日
対象:大学生9名
目的:箏の基本奏法の習得、パターンを使った音楽づくりの理解・実践
使用楽器:箏(平調子)、それぞれの専攻楽器など
授業内容
①楽器準備
②基本奏法習得
③箏を使ってリズムまわし
④さくらの練習
⑤色々なさくらのパターン作成 
⑥さくらのパターンに載せてソロまわしや対話
⑦グループ実習1 ・さくらのパターンで箏で音楽づくり
⑧グループ実習2 ・さくらのパターンで専攻楽器も含めた和洋の音楽づくり
お箏を初めて触る学生さんが多いので基本練習をよく行い、音楽づくりでもしっかり弾けるよう指導しました。
グループ実習では二年目の学生さんが率先して引っ張ってくれたり、音デの学生さんのセンスが光っていて、これからの授業がとても楽しみな出来栄えでした。
和洋のさくらではそれぞれの専攻と箏がミックスしたおもしろい音楽ができました。しかし専攻楽器を効果的に入れるためにはどうすればよいか、それに対して箏はどのように対峙していくか、という問題も出てきました。先生と学生さんみんなでどうしたらよい音楽になるか話し合い、再チャレンジするも、なかなかうまくいかず今回は授業終了となりました。このように今後の課題も生まれ、みんなで音楽づくりについて考えながら一年間がんばっていきたいと思います。

 




   

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2013年10月 9日 (水)

2013年9月25日の授業の模様をご報告いたします。
今回はフルートコース2年のSさんによる、楽器と奏法に着目した授業でした。
Sさんは授業の組み立てにだいぶ悩み、なかなか授業案がまとまらずに前日まで変更を繰り返しましたが、邦楽器で季節の音楽を作りたいという核があったので、それに沿って沢山アドバイスをし、授業案をまとめることができました。授業中は短い準備期間の中でよく自分で消化して授業をこなしていました。学生さんたちも自分で調弦を考えるという今までなかった試みに楽しそうに楽器に触っていました。残念だったのは、せっかくよく進行しているのに声が小さくて聴き取りづらかったことです。大きい声で話すのは授業をする上でとても大事なことなので、最後に学生さんたちに伝えました。
以下、Sさんによる報告書です。

授業担当:中香里 記


タイトル『邦楽器を使って季節の音楽を作ろう』
対象:大学生
目的:箏、三味線を使って音楽作りの楽しさや季節感を感じてもらう。
使用楽器:三味線、箏

①アイスブレイク 10分
・声と手を出しながら右→チョップ、左→チャップ、返し→ワオ、指名→チップと回していくゲーム
・テンポをだんだん早くして行った。

②楽器準備 10分
・箏か三味線どちらかやりたいもの選んでもらう。(箏→3人、三味線→6人で実施。調弦はまだしない。)
・今の季節の秋、これからの季節の冬グループに分ける。

③秋のイメージ、冬のイメージをみんなで話し合い(音階、音、音の強弱なども含めて) 15分
・実施の際出たもの
秋→落ち葉、お月見、だんご、焼き芋、栗、鈴虫、餅つきの音、不安定な感じ
冬→雪、お正月、みかん、お鍋、クリスマス、羽子板、二上り
・これらのイメージをもとに各自で調弦を考えてもらい、発表

④上記のイメージを表現するにはどんな奏法、音ができるか独自の調弦を使って開発 10分
・個人で考えて発表。

⑤独自の奏法でパターン、ソロまわし 5分

⑥実在する秋、冬を表現する奏法 5分
担当:中先生
虫の音、コスリ、スリ、アテハジキ、当てヅメ、グリッサンド、ハーモニクス、ピチカートなど

⑦グループ実習 15分
・2グループ円になってもらい、先程考えたイメージ、奏法、調弦を使って秋、冬それぞれの音楽を作ってもらう。
約束
1、箏、三味線の既存の奏法か独自のおもしろい奏法を取り入れる。
2、始まり方と終わり方を決める

⑧発表 10分

グループ秋





YouTube: 季節の音楽づくり①

グループ冬





YouTube: 季節の音楽づくり②

秋→虫の声(鈴虫)から始まりお月見をイメージ、途中餅つきの音があり最後は虫の声で終了。
冬→箏の羽子板のやりとりから始まり三味線同士対話をしていた。箏の羽子板から三味線の羽子板に変わり終了。

⑨まとめ 5分
計90分

授業を受けた学生からの感想
・題材が今までやったことがないもので楽しめた。
・調弦を自分で考えてから音楽作りをすることがおもしろかった。
注意点
ホワイトボードに書いているときなど声が聞こえづらかった。
声をもっと大きく。

授業をやってみての感想
音楽作りの授業を1からやるのは初めてで緊張していました。
でも先生のサポートもあり、やりたい授業を実施できてよかったです。
また、授業中も受講している子たちが積極的に参加してくれたのでスムーズに手順をクリアできました。
今回の注意点も含め今後の大学生活や仕事をしてからも役立てたいです。

9月18日に行われた授業の模様をご報告いたします。
今回は音楽音響デザインコース4年のOくんとピアノコース4年のTさんによる、リズムに着目した授業でした。
2人は普段の授業から積極的にリーダーシップをとってくれたり、率先して音楽を創造したりと才能あふれる学生さんたちです。先生役となった今回の授業でも、持ち前の明るさと息の合ったコンビプレーでとてもいい授業になりました。それは事前にしっかり準備・打ち合わせを行ったことと、何が起こってもめげずに前向きに学生さんたちを引っ張っていったからだと思います。そのリーダーの素質を大切に、これからも授業をがんばっていってもらいたいです。
以下、OくんとTさんによる報告書です。

授業担当:中香里 記


タイトル『リズム遊びで音楽に馴れよう』
対象:大学生
目的:邦楽器を使い、リズムを通して音楽に馴染む
使用楽器:箏、打楽器

授業内容
①アイスブレイク(10分)   
・円になってもらい、4拍リズムを提示、それを模倣する、を数回
・各生徒と一対一でコール&レスポンス(全員やる)×2 、ボディパーカッションを含める
・円上の隣の人と無拍でのコール&レスポンス×2 、ボディパーカッションを含める

②楽器準備(10分)
・箏の調弦はD,F,G,A,C(音を一つに絞ってリズム遊びをするコンセプトだったので、同時に全ての音が鳴っても不協和にならない音列を使用した。)  
・打楽器か箏かを選んでもらい、二種類を混ぜる様にグループ分けが出来る人数配分にする (箏4人とその他打楽器に分けた )

③楽器を使用してのリズム遊び(20分)
・箏担当の人には任意の音を一つ選んでもらう。
・担当の楽器の音からイメージするものを発表(難しすぎた)     
・イメージを生かしつつ上記のアイスブレイクと同じ順でリズム遊び(打楽器でのパターンにのせながら)
・4小節毎のアドリブ回し
・楽器を使う事によって起こったイメージの変化、リズムの変化の感想を聞く。

④グループ実習(15分)
・打楽器と箏が混ざるようにグループ分け    
約束事
1、各班ごとにテーマを決める     
2、有拍と無拍の部分を作る 
3、曲の始まりと終わりを決める

⑤発表(15分)

グループ1





YouTube: リズム遊びで音楽に馴れよう①


グループ2





YouTube: リズム遊びで音楽に馴れよう②

一つ目のグループは「台風からの秋到来」がテーマ、二つ目のグループは 「病院」をテーマに演奏した。どちらのグループも特殊奏法などを駆使してうまく演奏出来ていた。

⑥まとめ(5分)  


授業の感想  
・応用の効く台本を作成でき、大きな問題もなく進行出来てよかった   
・参加者の人たちの反応が少し薄くて不安になったが、話し合いの段階では積極的に参加してくれたのでよかった     
・時間が足りないかと思っていたが実際には想定よりも大幅に早く終わってしまった。時間配分の感覚が難しいと感じた     
・総合的によくできたと思う。

2013年7月18日 (木)

◆テーマ
パターンミュージックの応用 〜各奏者の周期や時間進行の異なる音楽づくり〜
◆実施日:7月17日
◆担当:山口賢治
◆ねらい
音楽創作の基本的手法であるパターンミュージックの手法を発展させて、周期の異なる音楽、音楽的時間軸が複数存在する音楽創作を実践し、その応用を試みた。このワークショップを通じて、音楽的時間の概念を広げ、新たな音空間を創造する参考事例を提供するこを目的とした。

◆実施スケジュール
7月3日の味府先生担当の授業の中の一部を復習した。
スティーブライヒ「クラッピングミュージック」構造モデル図
 Aパート…12345678 │ 12345678 │ 12345・・・
 Bパート…23456781 │ 23456781 │ 23456・・・
 Cパート…34567812 │ 34567812 │ 34567・・・
 Dパート…45678123 │ 45678123 │ 45678・・・
スタート地点をずらして一定のパターンを演奏する構造の説明をした。

次に周期の異なるパターンの同時演奏を試みた。
試行1: 3拍子、4拍子、5拍子でそれぞれ拍子の頭を手拍子で叩いた。





YouTube: 2,3,5 拍子同時リズム演奏

試行2:言葉(花の名前)を当てはめ、下記の通り、4小節単位で f→pでディミヌエンドして繰り返しのパターンを演奏した。(○は休符)
 Aグループ 3拍子の繰返しパターン 
  │キ ク ○│ キ ク ○│ キ ク ○│○ ○ ○│
 Bグループ 4拍子の繰返しパターン 
  │サ ク ラ ○│ サ ク ラ ○│ サ ク ラ ○│○ ○ ○ ○│
 Cグループ 5拍子の繰返しパターン 
  │ヒ マ ワ リ ○│ ヒ マ ワ リ ○│ ヒ マ ワ リ ○│○ ○ ○ ○ ○│
異なる周期の組合せにより自動的に生じる音楽のずれの効果を体験してもらった。





YouTube: 2,3,4拍子 花の名前で同時演奏

打楽器を使用しての2拍子、3拍子の同時演奏。





YouTube: 2,3拍子同時演奏 打楽器試作

作品例として、 松尾祐孝「新譜音悦多」素適譜Ⅲ(現代邦楽研究所委嘱作品 邦楽器合奏)を鑑賞した。 各パートの周期がそれぞれ複雑に異なり、音の編み目模様を紡ぎだしているが、基本的な構造は上記と同じ。

続いて独立した時間軸を持つ音楽づくりに挑戦した。
同じ音形を演奏速度を変えて同時演奏した作品としてスティーブライヒ 「ピアノ・フェイズ」を紹介した。音楽の時間軸を共有していない典型的な作品例である。
分かりやすいモデルを示すために2台のメトロノームを用意し、メトロノーム1の速度♩=100、メトロノーム2の速度♩=104で同時に鳴らし、その原理と効果を理解してもらった。





YouTube: メトロノーム(♩=100&♩=104)同時


これらの事例を元にふたつのグループに分かれて創作、発表を行った。
Aグループは同じスマホのメトロノームアプリを使い、♩=80と♩=90で各人が入力したリズムの刻みを同時に鳴らした。
また、Bグループはスマホのメトロノームアプリと電気メトロノームを組合せ、各人がそれぞれに異なるテンポやクリック音の音色を設定した上で、リーダーの指示で各自がON,OFF操作を行い、音響の変化と立体感をつくる工夫があった。

Bグループは結果的に一柳慧の1960年の作品「電気メトロノームのための音楽」のような音楽になり非常に興味が持てた。この作品の初演当時、電気メトロノームは登場したばかりで、高価な先端機器として、テクノロジーの象徴として受けとめられていたと思われる。しかし、今はスマホの数あるアプリの中のひとつにすぎず、気軽に誰でも使うことができることを考えると、この作品の持つ意味が初演時と今では変わってしまっており、時代の変化を感じさせれた。

◆まとめ
我々はアンサンブル合奏の際、音楽的時間進行は共有することを前提としている。しかし、今回は個々に独立した時間軸にそって音楽を演奏することを試みた。世界を見渡せば、我々が普段接している音楽について常識として認識ししている音楽的時間の概念と異なる世界も存在する。以前、現代邦楽研究所の授業で講義して元国立劇場演出室長の木戸敏郎 先生から次の言葉を聞いた記憶がある。
『100名の奏者の一斉に1小節演奏することと、1名の奏者が100小節演奏することを等価と認識する文化がある。』『音楽時間の概念には”計測時間”と”計量時間”があり、両者の時間概念は異なる。」
様々な文化圏の音楽を聴く時に、音楽的時間の概念にも意識や興味を向けて欲しいとの思いから、その切っ掛けとして、音楽的時間の概念を揺さぶるためのワークショッププログラムを実施した。これを契機に日本の伝統音楽における”間”などの音楽的時間の意識や概念について改めて考えることを期待している。
今回は授業内容から考えて、かなりの戸惑いが学生から出てくると予想していた。しかし実際には柔軟に課題に対して取り組んでもらえ、学生の対応力の高さを実感した。