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2018年6月27日 (水)

「春の海」による音楽づくりはたびたびしていましたが、今回は春の海の音楽づくりに最適な調弦を考案してそれを使って音楽づくりをしました。

調弦

ミ、シ、レ、ミ、ラ、シ、レ、ミ、ファ、ラ、シ、レ、ミ(一と四は同音)

下の一、二、三絃は「春の海」の冒頭のミーシレの音でドローン絃とする。

四絃は主音のミとして、五絃以降は原曲の調弦のままで、旋律づくりなどに使う。

内容

1今回の調弦の説明をして、春の海の冒頭を少し練習してみる。

2、春の海に出て来る、海や波を表現している部分の技やフレーズを練習する。

3、独自の考える海を箏で表現してみる。

4、2人で1面で向き合い、今まで練習したものをの重ねてみる。

5、グループに別れて創作、発表。


YouTube: 「春の海」の音楽づくり2018-3


YouTube: 「春の海」の音楽づくり2018-2


YouTube: 「春の海」の音楽づくり2018-1

感想

やはり今回の調弦で音楽づくりをするとすぐに春の海の音楽づくりができた。

ドローン絃と旋律絃を決めているので役割もはっきりしていて、向かい合って音楽をすることでいつもより相手の音が聴きやすいためだと思う。

箏の調弦が自由自在に替えられるという特性をいかしたワークショップだと思う。

授業担当 吉原佐知子

2018.6,6実施

2016年6月15日 (水)

〈Seaモチーフを使って音楽づくり〉

武満徹の「海へ」で使われている、SEA(Es,E,A)モチーフの音階をちりばめて調弦された箏による音楽づくり。

 

担当 吉原佐知子

 

使用楽器 箏1人1面

調弦 Es,E,A,B♭,D,Es,E,A,B♭,D,Es,E,A

 

[内容]

武満徹の「海へ」で使われている、SEA(Es,E,A)モチーフの音階をちりばめて調弦された箏による音楽づくり。

1、 いろいろな奏法を見せるため、「鳥のように」を吉原が弾いて聴かせる。

2、 いろいろな奏法の練習

3、 武満徹の「海へ」の3楽章を楽譜を見ながら試聴し、構造などを知る。

4、 SEAモチーフがAパターン(Es,E,A)と、完全4度違いのBパターン(A,B♭,Es)の2種類が調弦にかくれていることを説明し、A→B→Aの順で展開することだけを約束に即興で音楽づくり。(映像の前半5分)

5、 本当に即興だけで作ったので、2回目はコンサートだと思って、モチーフの変わり目や終わり方を打ち合わせして、2回目の発表。(映像の後半5分)

6、 感想

生徒の感想

  「いつも即興でばかり発表していたので、かえって話し合って音楽を作るのが新鮮だった。」

  「構造を話し合ってつくったので、何をするのか明確で良かった。」

  「楽しかった」

[まとめ]

今回は調弦が素晴らしかった。調弦にAのSEAモチーフが3つ(一二三、六七八、斗為巾)、展開型のBモチーフ(三四六、八九斗)が2つかくれていて、一から巾まで順番に弾くだけで雰囲気があり、現代音楽的な音楽づくりが難なくできた。

箏による音楽づくりでは、調弦の影響力が大きい(ほとんどそれにかかっているとも言える)ので、みなさんもワークショップをするときは、調弦が大きなキーワードとなることを心得てほしい。と学生に伝えた。

今回受講している学生はみな、ジャズや音楽教育などの、邦楽器以外の専攻の学生でしたが、それゆえに縛られることなく、自由に箏をかき鳴らし、独自の奏法を披露してくれている。今回の作品は邦楽ワークショップならではの素敵なところが顕著に表れていると思う。

 

https://www.youtube.com/watch?v=XCaMJG-YRuI

 


YouTube: 箏による音楽づくり

吉原佐知子 記