2012年11月28日に行われた授業の様子です。
今回は担当予定だった学生さんがお休みだったため、急遽私が授業を行いました。
授業担当:中香里 記
テーマ:図形楽譜で音楽づくり~三味線ver.
対象:大学生
使用楽器:三味線6挺(本調子)
目的:三味線の基本奏法の見直しと同時に、三味線でどんな音が出せるのか、独自の音を見つける。また図形から様々に連想して音に結びつけることで、音の表現の可能性を模索・追求する。
①基本奏法の復習
三味線の構え方・弾き方の基本を見直し、基本奏法(スクイ・ハジキ・ウチ・コキ)を確認した。
②特殊奏法の復習と新たな奏法の紹介
今までに授業で採り上げて学んだ特殊奏法(コスリ・アテハジキ・ウラハジキ・コキ爪・スリアゲ・スリサゲ)を復習し、新たにソトオサエ・消音・完消音の特殊奏法を紹介し、練習した。
③特殊奏法が効果的に使われている作品の試聴
参考資料として杵屋正邦作曲《浮拍子》の動画を試聴し、奏法の使われ方を一例として確認した。
④独自の奏法を発見・発表
三味線でどんな音が出るか自分で開発し、発表してもらった。
☆三味線に慣れていない学生さんほどユニークな発想をして、みんなを驚かせていました。
⑤図形を声や体、三味線で表現
ホワイトボードに学生さんに好きな図形を書いてもらい、スタート地点と進行方向を決め、私が時間軸を担当してまずは声と体を使って全員で自由に表現してもらった。次に、この図形のこの部分は三味線ではどんな音で表現できるかをみんなに意見を出してもらい、それから三味線で図形を演奏した。
☆同じ図形でも人によって連想するものが違うため、お互いの意見や音を興味深そうに聴いていました。
⑥グループ実習
3人1組の2チームに分かれてチームごとに紙に好きな図形を書き、進行方向や表現方法などを話し合ってもらった。
まずは自分達で書いた図形楽譜を演奏した。
グループ2:図形B
グループ2:図形A
両チームとも今まで学んできた奏法や独自で編み出した奏法を存分に生かした演奏をみせてくれました。同じ図形楽譜でも他のグループが演奏すると全く別物になり、表現は無限にあるんだということをみんな再認識したようでした。しかし、三味線でどんな音が出せるかを追求するあまりに発表では奏法に偏った演奏になってしまったので、ドローンや対話などの音楽づくりの要素も採り入れられるようにもっとアドバイスをすべきでしたし、音楽づくりというよりは音づくりの授業になってしまいました。ここからどのように音楽づくりへ結びつけていくかを今後の私の課題としようと思います。
ありがとうございました。
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