2012年7月11日 (水)

「ケチャのリズムで音楽づくり」&「カノンを用いた音楽づくり」

6月27日は、フルート専攻4年のKさんとMさんが、それぞれのテーマで40分ずつワークショップをしました。

2人は、去年1年、私の通年の箏講座をとってくれていて、まじめで優秀な生徒で、学級委員のような存在です。

よって予想道り落ち着いた素敵なワークショップをしてくれました。

2人とも、ホワイトボードを上手に活用していました。また、アイスブレイクから本ワークショップへの流れも上手にできていたし、視聴するCDも自分で購入したりしてみんなを驚かせていました。

2人とも教育実習直後というのもあり、堂々としていて内容も良く、みんなの様子をよく見ながら立派にやってくれました。ワークショップの時間が短くてかわいそうでした。後期は是非2人とも1コマずつ使って、今回のテーマを深めるのも良いとおもいました。

以下、2人に作成してもらった報告書です。

授業担当 吉原佐知子 記

~Kさんによるワークショップ報告書~

★授業テーマ★「ケチャのリズムで和楽器を演奏しよう。」
★使用楽器★筝、打楽器
★授業の目的★普段、親しみのない諸外国の伝統音楽に興味をもってもらい、そのリズムを日本の楽器で演奏するとどのような音楽になるのか感じてもらいたい。

①アイスブレーク

リーダーが単純なリズムパターンを4拍子でたたき、リーダー以外のメンバーは、その逆のリズムパターンをたたく。(常に八分音符に聞こえるように。)
リーダーを変えて数回行う。

②実際にインドネシアの伝統音楽であるケチャをCDで聴いてもらう。
ケチャを聴いた後に、数人に感想をきき、それをもとに音楽づくりのヒントを導き出す。(間合い、強弱、速さ、・・・などの特徴)

③あらかじめホワイトボードに書き込んでおいた、ケチャのリズムをパートにわけ、手拍子で実際に演奏してみる。
できたら、手拍子したところを「チャ」と言葉にしてやってみる。
できたら、リーダーの指示に合わせて強弱をつけてみる。

④音楽づくり。
人数が少なかったため、いつもと違い、1グループで行ってもらった。邦楽コースの方を中心に、グループで話し合ってもらい、「間合い、強弱、速さ」を意識して、ケチャのリズムをつかった音楽づくりをしてもらった。使用する楽器は、自由に選択してもらった。




YouTube: 邦楽ワークショップ ケチャ

★まとめ★
今回の授業は二人でW,Sを行ったため、普段より時間が少なかったため、アイスブレークや音楽づくりで、ゆっくり時間をとることができませんでした。
音楽づくりの発表の際、とても新しく楽しいものがつくれましたが、もっと時間をかけて、グループの中で深く話し合いや練習ができていたら、もっといいものができていたと思います。
そこが皆の実力を全力で出してあげられなかったのが、残念でした。
しかし、ケチャを初めてしった人、久しぶりに聴いた人、様々な人がいた中、積極的に楽しんでケチャに親しんでいただけたのでよかったです。

~Mさんによるワークショップ報告書~

実施日:6月27日水曜日4限
◇授業の目的・目標
 
・今までのワークショップで得た知識や経験を使い、グループごとに“カノン”を用いた曲を作り邦楽器で表現すること。
◇実施対象
・大学生以上
◇使用楽器
・琴 8面 調弦:ドレミ調弦 
 
◇授業の流れ(45分)
 
プログラム実施の前に、楽譜と奏法を書き出しておく。
 
①アイスブレイク (楽器不使用、歌で行う) 5分
・「カエルの歌」を輪唱する。
誰でもやったことがあるだろう、かえるの歌で輪唱を行い、輪唱を短に感じてもらうのが目的。本当は、ただ楽譜通り輪唱した後に、強弱の変化等1人1人工夫をしてもらい、再度輪唱を行いたかったが今回は省略した。
②CDを聴き、音楽づくりの参考にする 5分
・「パッハベル」のCDを聴き、“カノン”のイメージを掴む。
今回のテーマとなる「パッハベルのカノン」の琴での演奏を聴いてもらった。曲の流れを知るのと同時に、弦楽器の曲というイメージがあるが、琴で演奏することで、また違った素敵な演奏になることを感じてほしかった。
③音楽づくりの準備 10分
・「パッハベル」の3つのフレーズを琴で演奏し、みんなで輪唱?させてみる。
ホワイトボードに書いてある楽譜を、邦楽コースの方にサポートしてもらいながら行った。
④音楽づくり 20分
・2グループに分かれて、約10分間音楽づくりを行う。(実際は、音楽づくりに約20分かかってしまった。)
・できた音楽を発表し合う。 
<音楽づくりのルール>
◆“カノン”を必ず用いること。
◆琴の様々な奏法を取り入れること。

◇邦楽ワークショップの計画・実施をした感想   
今回の反省点としては、音楽づくりの前に、奏法の確認や、何か違うフレーズを使って、強弱の変化やバリエーションの仕方を考える等の場面を設けることで、よりスムーズに音楽づくりを行うことが出来たのではないかと思います。また、みなさんが熱心に音楽づくりを行ってくださっている中で、どこで時間を切ればいいか悩んでしまいました。 今回の反省を次回に生かすことができれば…と思います。 今年度、初めて邦楽ワークショップを履修し、様々な邦楽器に触れ、奏法を学ぶと同時に、普段当たり前のように演奏したり、聴いたりしているはずの「音楽」についても考えさせられています。ワークショップを通して、有拍と無拍の音楽や対話、模倣、バリエーション等、音楽の要素をピンポイントに取り出して音楽と向き合うことで、曲を演奏する時に生かすことが出来ています。  今回は、対位法の授業で、丁度カノンやフーガについて学習していて、これをワークショップで行うと面白いのでは?と思い計画しました。ワークショップでは、色々な場面で私が勝手に焦ってしまい、計画通りではなかったですが、先生方、邦楽コースの方、そしてみなさんの音楽性に助けられ、思い描いていた以上にすばらしい“カノン”が教室中に溢れました。本当にありがとうございました。
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