2012年7月11日に行われた邦楽ワークショップ授業のご報告です。
今回はジャズ科4年生のNさんとOさんによる、COBRAで音楽づくりをしようという授業でした。2人は授業の事前準備もしっかり行い、授業中も堂々としたリーダーぶりでみんなを指導し、一体感のあるとてもいい授業になりました。
『COBRA』は、演奏者と一人のプロンプター(指揮者)によって行われるゲーム・ピースです。演奏形態を指定する数枚のカード、演奏者のサインによるカード・コールなど、参加者全員の合議制により音楽が進行していく、フリーな集団即興を行うにはもってこいのゲームです。洗足のジャズ科ではこのCOBRAを実際に授業内で行っているそうです。COBRAに慣れている2人も、邦楽器で行うのはもちろん初めてなので、どうなるのか楽しみですと授業前からワクワクしている様子でした。アドリブの力が試され、鍛えられるであろうこのゲーム、和洋ミックスでどのような音楽が生まれたのでしょうか。
授業担当:中香里・記
以下、NさんとOさんによる授業報告書です。
☆実施日:2012年7月11日
☆実施対象:大学生6名
☆授業の目的
和の楽器と洋の楽器をミックスして新しいジャンルの音楽を生み出す。アドリブの創造力を鍛える。
☆使用楽器
箏・三絃(調弦:好きな調子)、尺八、打楽器、自分の専攻している洋楽器
☆授業の流れ
①アイスブレイク 10分
内容:COBRAのルールの中の1つを使ってアイスブレイク
一回目は、リーダーが指示した人に、テンポに変化をつけながら手拍子回し。
二回目は、アイコンタクトでランダムに手拍子を回す。
②ルール説明 15分
●口のカード
P→音を誰でも自由に出せる。
R→指名された人しか音を出せない。S→その時演奏していない人が演奏する。
SX→フェードイン、フェードアウト。
●目のカード
CO→リーダーが指示した人にテンポに変化をつけながら、音を回す。
CT→目合図で、音を回す。
●耳のカード
M△→ミュージックチェンジ
G△→グループチェンジ
V→ボリュームチェンジ
●手のカード
LAST→演奏終了。
③参考資料鑑賞 8分
実際にジャズ科の演奏会で演奏したDVDを見ました。
④邦楽楽器で曲づくり 15分
ルールに基づいてみんなで2曲演奏しました。
邦楽器で演奏したときは、1人1人の個性が見えた感じがしました。みんな、恥ずかしがらずカードを呼んでくれたので、初めは全体的に静かになるかな?と思ってましたが、COBRAのルールを上手に利用していて、とても面白い曲が出来ました。
⑤各自の楽器で曲づくり 20分
ルールに基づいて各自持参した楽器で2曲演奏しました。
各自の楽器で演奏したときは、邦楽器と比べて音数が増えました。専門の楽器はいつもの奏法だけなのでキレイにまとまった曲が出来上がりました。
邦楽器でやったときのように、面白い奏法が出てこなかったです。演奏自体すごくまとまっていたので、とてもいい曲が作れました。
⑥まとめ 10分
計78分
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