◎タイトル「ソーラン節による音楽づくり」
◎題材と音楽づくりについて
今回は民謡の「ソーラン節」を題材に箏を使った音楽づくりを行った。
ソーラン節は5音の民謡音階で構成されており、箏をその構成音で調弦すれば容易にメロディーが弾け、節づくり、即興なども、どの音を弾いても違和感なくなじむため、容易に音楽づくりができる。
学生には箏に親しみながら、五音音階のよさ、音楽づくりに取り入れる意義などを実感してほしい。
今までの音楽づくりのシーンでは、楽器に対する自信がないせいか、邦楽器に向き合うときに効果音や、場面を想定した擬音に走ることが多々あったが、今回は擬音に走らず、音楽的、構造的に音楽づくりができるように指導したい。
◎内容
1、荒川区の小学校4年生が同じ「ソーラン節」を題材にした箏による音楽づくりをしているDVDをみせて、子供たちがどんな工夫をしているかをみんなで意見交換をする。(音楽的、構造的な工夫に気付かせる)
・速さや音量の工夫・はじめ方、終わり方・音のない場面があった・役割分担の工夫
など
2、箏の調弦を楽調子(レソラドレミソラドレミソラ)にして一人1面用意する。
十七絃が好きな学生が一人いたので十七絃は1面(ドレミファソラシド~)用意
3、ソーラン節の節を弾いてみる
4、色々な技を練習(合わせ爪、押し手、輪連、トレモロ、ピッチカートなど)
5、色々な技を使いながら、パターンを重ねていく。
6、色々な技を使いつつ、即興で節づくり。
7、無拍のドローンの上で対話してみる
8、3つのグループに別れて音楽づくり。(2つ以上の場面を音楽的な工夫をしながらつくってみる)
9、発表、講評
まとめ
今回は3つのグループ全部が擬音に走らずに確実に音楽と向き合って作品をつくっていた。
特に良かったグループの作品を以下に挙げる。
やはり五音音階、特にテーマが簡単に弾けるものを題材にするとそれぞれは箏が初心者であるにも関わらず工夫次第で厚みのある素敵な作品ができるということが、学生自身も実感できて、達成感もあったようである。実践してみて、五音音階だと本当に簡単に音楽づくりができるんだな、と気付いてくれた。
これからも今回の経験を生かし、擬音に走らずに自信をもって音楽づくりをしていってほしいと思う。
授業担当 吉原佐知子