〈Seaモチーフを使って音楽づくり〉
武満徹の「海へ」で使われている、SEA(Es,E,A)モチーフの音階をちりばめて調弦された箏による音楽づくり。
担当 吉原佐知子
使用楽器 箏1人1面
調弦 Es,E,A,B♭,D,Es,E,A,B♭,D,Es,E,A
[内容]
武満徹の「海へ」で使われている、SEA(Es,E,A)モチーフの音階をちりばめて調弦された箏による音楽づくり。
1、 いろいろな奏法を見せるため、「鳥のように」を吉原が弾いて聴かせる。
2、 いろいろな奏法の練習
3、 武満徹の「海へ」の3楽章を楽譜を見ながら試聴し、構造などを知る。
4、 SEAモチーフがAパターン(Es,E,A)と、完全4度違いのBパターン(A,B♭,Es)の2種類が調弦にかくれていることを説明し、A→B→Aの順で展開することだけを約束に即興で音楽づくり。(映像の前半5分)
5、 本当に即興だけで作ったので、2回目はコンサートだと思って、モチーフの変わり目や終わり方を打ち合わせして、2回目の発表。(映像の後半5分)
6、 感想
生徒の感想
「いつも即興でばかり発表していたので、かえって話し合って音楽を作るのが新鮮だった。」
「構造を話し合ってつくったので、何をするのか明確で良かった。」
「楽しかった」
[まとめ]
今回は調弦が素晴らしかった。調弦にAのSEAモチーフが3つ(一二三、六七八、斗為巾)、展開型のBモチーフ(三四六、八九斗)が2つかくれていて、一から巾まで順番に弾くだけで雰囲気があり、現代音楽的な音楽づくりが難なくできた。
箏による音楽づくりでは、調弦の影響力が大きい(ほとんどそれにかかっているとも言える)ので、みなさんもワークショップをするときは、調弦が大きなキーワードとなることを心得てほしい。と学生に伝えた。
今回受講している学生はみな、ジャズや音楽教育などの、邦楽器以外の専攻の学生でしたが、それゆえに縛られることなく、自由に箏をかき鳴らし、独自の奏法を披露してくれている。今回の作品は邦楽ワークショップならではの素敵なところが顕著に表れていると思う。
https://www.youtube.com/watch?v=XCaMJG-YRuI
吉原佐知子 記
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