2013年9月25日の授業の模様をご報告いたします。
今回はフルートコース2年のSさんによる、楽器と奏法に着目した授業でした。
Sさんは授業の組み立てにだいぶ悩み、なかなか授業案がまとまらずに前日まで変更を繰り返しましたが、邦楽器で季節の音楽を作りたいという核があったので、それに沿って沢山アドバイスをし、授業案をまとめることができました。授業中は短い準備期間の中でよく自分で消化して授業をこなしていました。学生さんたちも自分で調弦を考えるという今までなかった試みに楽しそうに楽器に触っていました。残念だったのは、せっかくよく進行しているのに声が小さくて聴き取りづらかったことです。大きい声で話すのは授業をする上でとても大事なことなので、最後に学生さんたちに伝えました。
以下、Sさんによる報告書です。
授業担当:中香里 記
タイトル『邦楽器を使って季節の音楽を作ろう』
対象:大学生
目的:箏、三味線を使って音楽作りの楽しさや季節感を感じてもらう。
使用楽器:三味線、箏
①アイスブレイク 10分
・声と手を出しながら右→チョップ、左→チャップ、返し→ワオ、指名→チップと回していくゲーム
・テンポをだんだん早くして行った。
②楽器準備 10分
・箏か三味線どちらかやりたいもの選んでもらう。(箏→3人、三味線→6人で実施。調弦はまだしない。)
・今の季節の秋、これからの季節の冬グループに分ける。
③秋のイメージ、冬のイメージをみんなで話し合い(音階、音、音の強弱なども含めて) 15分
・実施の際出たもの
秋→落ち葉、お月見、だんご、焼き芋、栗、鈴虫、餅つきの音、不安定な感じ
冬→雪、お正月、みかん、お鍋、クリスマス、羽子板、二上り
・これらのイメージをもとに各自で調弦を考えてもらい、発表
④上記のイメージを表現するにはどんな奏法、音ができるか独自の調弦を使って開発 10分
・個人で考えて発表。
⑤独自の奏法でパターン、ソロまわし 5分
⑥実在する秋、冬を表現する奏法 5分
担当:中先生
虫の音、コスリ、スリ、アテハジキ、当てヅメ、グリッサンド、ハーモニクス、ピチカートなど
⑦グループ実習 15分
・2グループ円になってもらい、先程考えたイメージ、奏法、調弦を使って秋、冬それぞれの音楽を作ってもらう。
約束
1、箏、三味線の既存の奏法か独自のおもしろい奏法を取り入れる。
2、始まり方と終わり方を決める
⑧発表 10分
グループ秋
グループ冬
秋→虫の声(鈴虫)から始まりお月見をイメージ、途中餅つきの音があり最後は虫の声で終了。
冬→箏の羽子板のやりとりから始まり三味線同士対話をしていた。箏の羽子板から三味線の羽子板に変わり終了。
⑨まとめ 5分
計90分
授業を受けた学生からの感想
・題材が今までやったことがないもので楽しめた。
・調弦を自分で考えてから音楽作りをすることがおもしろかった。
注意点
ホワイトボードに書いているときなど声が聞こえづらかった。
声をもっと大きく。
授業をやってみての感想
音楽作りの授業を1からやるのは初めてで緊張していました。
でも先生のサポートもあり、やりたい授業を実施できてよかったです。
また、授業中も受講している子たちが積極的に参加してくれたのでスムーズに手順をクリアできました。
今回の注意点も含め今後の大学生活や仕事をしてからも役立てたいです。
コメント