10月9日は箏講師、吉原による「箏で教会旋法にチャレンジ」でした。
箏の様々な奏法を学び、その後、教会旋法(今回はロ音上のエオリア音階)に調弦された箏を使って音楽づくりをし、新たな箏の世界を広げて、箏の活用の多様さを感じてもらいました。
今年は箏専攻の学生が1人もいないので、たくさん箏に触れてもらい、少しでも箏を身近に感じてもらえるようにという目的のもと授業をすすめました。思いのほか、学生たちはしっかりしたタッチでとても上手に箏を弾き、即興も自由にしてくれて、作品もすてきなものができました。今回のワークショップを参考にして、今後の学生自身によるワークショップでも箏を上手に活用していってもらいたいと思います。
内容は以下です。
ワークショップ名「教会旋法にチャレンジ」
日時 2013年10月9日
ワークショップリーダー:吉原佐知子
対称:洗足学園音楽大学、学生9名
使用楽器:箏8面、17絃1面
調弦 B,C♯、D,E,F♯,G,A,B,C♯,D,E,F♯,G
目的:箏の奏法を知り、箏を身近なものに感じる
箏の新しい奏法を考える
音楽づくりの手法をみんなで考える。
教会旋法に親しむ。
教会旋法に調弦された箏で音楽づくりをし、箏による音楽づくりの可能性を広げる
授業内容
1、吉原による教会旋法(ロ音上のエオリア音階)で作曲された、箏ソロ「オンディーヌの眼覚め」(玉木宏樹作曲)の演奏を聴く。
2、CDで同じくロ音上のエオリア音階で作曲された、ロドリーゴ作曲「アランフェス協奏曲第2楽章」を聴く
3、1,2と同じ旋法に調弦された箏を使って、、箏の基本奏法、特殊奏法をそれぞれまねっこしたり、パターンをつくって練習。
4、これまでやってきた、音楽づくりの構造(追いかけ、呼応、拡大縮小など)や音楽づくりで工夫すること(速さ、リズム、G,Pなど)をホワイトボードに書き出してみる。
5、4を踏まえて箏で「オンディーヌの眼覚め」の冒頭を拡大縮小したパターン上で自由に即興したり、対話したりしてみる。
6、2つのグループに分かれて、独自のパターンを考えて2場面つくり、終わり方をかんがえる、という約束のもと、音楽づくり。
7、発表
一つのグループには低音楽器の17絃も加えてつくりました。
YouTube: 2013.10.9教会旋法にチャレンジ 邦楽ワークショップ
YouTube: 2013.10.9教会旋法にチャレンジ 邦楽ワークショップ
2つの作品は、どちらも全体ワークショップでやった技や音楽づくりの手法を駆使して素敵な音楽ができ、まるでヨーロッパの教会にいるような気分になりました。
学生たちも「箏ではないような不思議なかんじでした。」「きれいだった」「楽しかった」「箏で教会旋法なんて思ってもいなかった」とカルチャーショック?に近いものを感じてくれたようです。
これを機会に、今後もどんどん箏のワークショップを実践していってほしいと思います。
以上、授業担当 吉原佐知子 記
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