「箏曲組歌と三味線組歌」中香里 先生(6月1日)
6月1日の邦楽サウンド論は「三味線組歌と箏曲組歌」をテーマに中香里 先生にご講義をしていただきました。
山田流箏曲の中先生は野川流 三味線組歌も演奏します。古典箏曲や三味線音楽の源流となる組歌について実演を交えての講義でした。
組歌とはその呼び名の通り、短い歌を複数組み合わせて一曲にまとめた弾き唄い楽曲を示します。
箏曲組歌は「四季の友」を実例に、歌の面白さに加えて、歌詞の内容に合わせて箏の奏法が対応しているの点について丁寧に説明していただきました。源氏物語などを題材とした歌詞は高い文学性、芸術性を有しています。
一方、三味線組歌は当時の民謡や流行歌などを寄せ集めた大衆音楽であり、同じ組歌でもその性質は箏と三味線では大きく異なります。授業では早舟を演奏していただきました。三味線組歌は伝承者が少なく、実際の演奏を耳にすることが極めて少ないので、今回の授業では貴重な機会を得ることができました。
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