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2010年9月30日 (木)

(付録2) アメリカの音楽大学視察〜Jazz Fes

各大学で話を聴いておりますと、
地元のジャズ(音楽)フェスティバルの存在を挙げているところが多かったですね。

Rochester International Jazz Fes

Festival Miami
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↑毎年10月に行われるMiamiの音楽Fesのポスター

Texas Jazz Fest

で、こういった催し物があると、まず様々なミュージシャンたちが、
毎年とっかえひっかえやってくる。
そのミュージシャンたちに学生が触れる機会があるということ。
場合によってはワークショップが開かれたりします。

そして、学生たちの演奏の機会にもなること。
大きなステージではなくても、Fesに参加し、
一般の人たちが聴きに来る演奏の場は、
それだけで音楽する意欲に結びついてきます。

さらに、奨学金コンテストが開かれたりして、
これからの志願者に対する認知も高まります。


そういった音楽祭はクラシックなどの多分野が入り交じっていたりして、
地元の音大もかなり主体的なはたらきをしているようです。

洗足も、NATSUON! FUYUON!が発展するなどして、
地域ぐるみの大きな音楽祭になっていくといいなぁ、と思った次第。

香取良彦

2010年9月29日 (水)

ワード・オブ・マウス演奏シリーズ(第1回)〜梶原順(gt)

SG Jazz Faculty Word-of-Mouth Performance Series
(ワード・オブ・マウス演奏シリーズ)
 
洗足学園音楽大学ビッグマウス(ブラックホール内ライヴ・スペース)で行われる、
ジャスコース教員リーダーによるコンサート・シリーズです。
学生たちが、まさに教員リーダーのバンド・メンバーとしてステージに上がり、
ハイテンションな演奏を披露します。
ビッグマウスは大口(をたたく)の意ですが、
そのMouthから生まれてくる言葉とはどのような!?
また、Word-of-Mouth──クチコミの意の通り、
このパブリック・オープンなコンサート・シリーズが人づてに活況を呈する、
という願いも込められています。
リーダーとなる教員ごとの個性あふれるバンドさばきを、
どうぞ毎回お楽しみいただければと思います。
 
 【日 付】 2010年10月4日(月)
 【場 所】 洗足学園音楽大学 ブラックホール内ビッグマウス
 【開 場】 18:00
 【開 演】 18:30
 【出 演】  梶原順 洗足学園音楽大学ジャズコース生
 【Program】 未定
 【Price】  一般 無料 ルフラン 無料 本学学生・教職員 無料
 【NOTE】  未就学児:可  

海と森とをつなぐ音

〜ラテン・アメリカとアジアのギター〜

本学ギター客員教授の鈴木大介さん出演。
ジャズコース卒業生、山田雄太くん(院1 Gt)も出演します。
香取良彦作曲/ギターとピアノのための二重奏曲が演奏されます。

9/29水曜日 19:00開演
青葉台駅最寄り フィリアホール

(付録1) アメリカの音楽大学視察〜Eastmanの言葉

Eastman shoolの創設者、George Eastmanの残した言葉を振り返っておきましょう。


In 1921, George Eastman articulated his belief in the importance of music education in America:

“The life of our communities in the future needs what our schools of music and of other fine arts can give them. It is necessary for people to have an interest in life outside their occupations … I am interested in music personally, and I am led thereby to want to share my pleasure with others. It is impossible to buy an appreciation of music. Yet, without appreciation, without the presence of a large body of people who understand music and get enjoyment out of it, any attempt to develop the musical resources of any city is doomed to failure. Because in Rochester we realize this, we have undertaken a scheme for building musical capacity on a large scale from childhood.”


以下、香取意訳です。

1921年、アメリカにおける音楽教育の重要さについて、ジョージ・イーストマンが彼の信ずるところを表明した──

未来の私たちの社会において必要なものを、音楽や美術の学校によって得られるだろう。私たちは、仕事以外の生活において、興味を持てるものが必要なのだ。私は個人的に音楽が好きだが、それゆえ自ずとこの喜びをほかの人たちと分かち合いたいと思う。音楽を素晴らしいと思う気持ちを買うことはできない。ましてやどんな市でも、その真価を知ること無しに、音楽を多くの人が理解すること無しに、そして楽しむこと無しに、いくら音楽の源を発展させようとしてもそれは失敗へと滅していく。Rochesterにおいて私たちはそのことをわかっているが故に、広く子供から音楽的な可能性を育てるためのしくみを作るべきと考えるのだ。

けだし"It is impossible to buy an appreciation of music."は名言ですな。
これ、日本でいうところの大正10年の話ですよ!!
(本学創塾は大正12年、短大音楽科設置は昭和37年)

香取良彦

2010年9月28日 (火)

4. アメリカの音楽大学視察〜North Texas

いよいよ最後の視察地、North Texas Universityです。

ダラス空港から蟻正先生の運転する車で北へ40分、
Dentonという市にそれはあります。
U of North Texas / Denton

そのキャンパスの広いの広くないのと言ったら、
敷地を縦横に走る道路には信号があるわ、
大学直営Policeがいて交通違反をとりしまってるわ、
帰りの道にはアルマジロが交通事故で死んでるわ……

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それで、ちょうど新学期の授業が始まったばかりでしたが、
沢山の授業を実際にみることができました。
ここNorth Texasの目玉のひとつである、ビッグバンド。
1時から授業があるOne O'clock bandからNine O'clock bandまで、
全部で9つのフルバンドの授業があるのです。

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↑我々は2時過ぎに着いたので、最初に見たのがこのTwo O'clock Lab band

おそらく、『ま、新学期だからちょっこし一通りやってみよ』
という感じで譜面をさらっていたのでしょうが、
これがなかなかみんな譜面を読む、読む。
グルーブもいい感じで、さすが難関オーディションをくぐってきた学生たち。

もう一つ印象に残ったのが、このまさにTwo O'clock Lab band担当の先生の発言。
「私は『Hey, Men!』とか先生を呼ぶのは嫌いだ。
ちゃんと私のことは○○先生と呼びなさい」と宣わっていたのだよ。
さすがに学生たちはどこの授業に見に行っても真剣そのもの。
雰囲気の"締まり方"が違う。

私も今からでも言おうかな──
『私は学生のみなさんがボケボケしてるのは嫌いだ、
 みんな目をキランキランさせて授業を聴きなさい』

さて、これらの授業で使う譜面は、強力なライブラリがバックアップしている。
このあたりはさすがに歴史を感じさせますね(創立50年)。
ちなみに日本で最も老舗の私たちは16年目。

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↑ L: 学生が書いたアレンジ譜などが置かれた資料室を案内するMurphy先生と蟻正先生。
→ R: さらにこの巨大な図書館にも収められている譜面があるという。

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↑ラテン・アンサンブルの授業風景。マイアミには土地柄ヒスパニック系人種の割合が大きく、カリブ・ラテン系音楽も盛ん。

いくつかの授業をみた限り、
思いのほかトラディショナルなジャズばかりを演奏していることに気付いた。
(ラテンも含む、良い意味で基本的、ということです)
もちろん、新学期始まったばかりだし、全ての授業を参観したわけではありません。
しかし、洗足ジャズコースの"音楽の進度"はなかなか悪くないんじゃないかと。
たしかにこれまで見てきたどの大学生たちも、技術の平均値はとても高い。
だか、その中に割って入って自己主張できる学生が出てくるのを、
私としては信じておりますよ。

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というわけで、この後、総括的なお話しを書き込むかも知れませんが、
以上4校の視察報告はひとまずこれでおしまいです。

なお、各校から頂いてきたCDを含む資料をBHオフィスに置きますので、
よかったら見てみてください。

単純に"ウチよりスグレてるよ……"などと言うつもりはありません。
今後、皆さんが国際的なミュージシャンになろうとするとき、
アメリカの大学というのは、とてもいい足がかりとなり、
海外アプローチのための有効な一歩となるであろうと確信します。

香取良彦

2010年9月27日 (月)

3. アメリカの音楽大学視察〜Miami

Rochesterから飛行機を乗り継いでやって参りました、
フロリダ州マイアミ。
学校の名前は正式には、
Frost School of Music / University of Miamiです。
U of Miami/FL

こちらはいかにもアメリカのUniversityらしい広大なキャンパスの中にあります。

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↑ L: こーんなでかい池が敷地内にある……(標識には"湖で泳ぐな"だって)
→ R: 次の日にアメフトの試合があり、応援の練習をする非音楽系学生たちのブラスバンド

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↑ここが受付のある音楽棟の入り口。

保養地マイアミの青い空のもと、アメフトとか応援しにいったりして、
のびのびした大学生活=青春時代を謳歌する。
いゃぁ、そういうアメリカンな大学生活もあるんだよなぁ、
としみじみ思いましたね。
人生広い視野を持って積極的に選択すれば、可能性はいろいろありますって。

さて、音楽大学の中身ですが、まずこちらは設備も新しくて立派です。
そして、いくつか教室を覗かせてもらっているうちに、
ピアノとヴィブラフォンのデュオを練習している学生に遭遇。
このヴァイブの学生が上手かった!

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↑ L: Vibの学生と蟻正先生が、R: さらにShelton G. Berg先生と香取がSessionすることに……

責任者のShelton G. Berg先生は開口一番、
「我々の学生たちは最高ですよ、いや本当に」と宣(のたま)った。
その"宣言"には色々言えることがあろうけれど、
『たぶんホントに最高で、それをハッキリ言ってるだけなんだろうな』
と、もうこの短い旅も半ばを過ぎたところで感じたのです。

こちらでは学生たちの演奏を積極的にYouTubeに配信しています。
U of MiamiのYouTube

それにしても、教員が学生を誇りに思うことは大切ですね。
えと……学生も教員を誇りに思えること、
これも、、、何より学生にとって重要。

というわけで、保養地マイアミ、侮(あなど)れず。
もし2月に学校でジャズを学ぶとしたら──

1. 雪の降る街で、スチームの効いた練習室にこもる
2. 保養地で、半袖着ながら青い空の見えるスタジオで過ごす

さて、みなさんはどっちのタイプ?

香取良彦

2010年9月25日 (土)

RSS(XML)フィードの活用について

ブログに新しい記事が投稿されたことを知らせる、
あるいは記事そのものを手元で読めるようにする、
それがRSSと呼ばれるものの役割です。

もし皆さんが、RSSリーダーをお持ちなら、
(メーラーにもその機能が付いていたりします)
RSSフィールドのURLをRSSリーダーに読ませることで、
「新しい記事があるかな?」
とブログに毎回アクセスする手間が省けることになります。

2010年9月24日 (金)

2. アメリカの音楽大学視察~Eastman

アメリカ音楽大学視察旅行の第2回、
今回はEastman collage of music (University of Rochester) です。

この学校は、フィルム・メーカーとして知られるイーストマン・コダック社の創業者、
George Eastmanが建学した由緒ある大学です。
(1921年創業時のイーストマンの言葉が感動的──History of Eastman shool
さて、RochesterはNYから約400km北西にあるオンタリオ湖にほど近い市で、
中心部に川が流れるとても落ち着いた雰囲気の街です。
(って、NY州って北にこんなに広いとは知らなかった^^;)
Eastman/Rochester, NY

それゆえ音楽ホールだけでなく、受付などの雰囲気も大変歴史を感じさせるもの。
そういったものと、ハイセンスなレストランやアメリカンなカフェが同居しています。

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↑今は学校経営のカフェ

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↑学生たちが使っている教室や設備はけっして新しいものではなく、
それだけ見れば地方都市の音楽専門学校、っていう感じ……

この日、学部新入生のオーディションを兼ねたジャムセッションに案内されました。
『新入生のオーディション・・・をジャムセッションしながら??』
蟻正先生と微妙な予測が符合したかと思えば、やはり!!

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↑新学期ですから、20名程度の新入生たちは初々しくて、ちょっと緊張気味。

彼らは何となくBluesとAnother you……だったか、を演奏しましたが、
これが上手い!
ま、洗足の高学年の中でもかなり演奏できる学生と同等か、
それ以上であったよ──新入生で。

聴けば、彼らは120人の志願者から合格した者たちで、
10歳未満、10代始めからジャズを演奏し始めているという。
地元に、そういう音楽コミュニティがあるんですね。
洗足アカデミーにもがんばってもらわないと(汗

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↑Eastman schoolの建物の一部にCommunity music schoolの入り口も。

彼らは上級生(どのぐらい演奏能力があるんだか……)にいろいろ面倒をみてもらったり、
同級生たちも自然に親交関係ができあがるようで、
『ああ、ココに入ったらいい音楽友だちが沢山できそうだ』と思えましたね。
かつ、NYとはまた別の意味で、目移りしないで音楽に没頭できそうです。
自信のある卒業生は、Eastmanの修士課程を経験できたらいいですね。


香取良彦
p.s. この街で毎年6月に行われるジャズフェスにはなんと16万人の人出があるという……

2010年9月23日 (木)

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徐々にその機能を拡大させていきたいと思います。

1. アメリカの音楽大学視察~NYU(豪華版)

すでに学生メーリングリスト(じゃずめ)には投稿されましたが、
ブログのスタートにあたって、写真付き豪華版(?)にて再掲載することにしました。

これは、今年8〜9月にまたがっての1週間ほど、
不肖香取と蟻正先生、それに千田企画部長が、
ジャズを教えるアメリカの音楽大学4校を視察に訪れた際の記録です。

それではまずはNew York University = NYUからいきましょう。
NYUはNYマンハッタンのやや南、ワシントン・スクエア付近にあって、
全方向ジャズを含むエンタテイメントに囲まれているようなところにあります。
NYU/Manhattan地図

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当日は履修登録の学生でごったがえしていました。
NYUはサックス奏者のDr. David Schroederが責任者をしており、
John Scofield, Gil Goldstein, Kenny Werner, Joe Lovano,
Brian Lynch, Robin Eubanks, Stefon Harrisなどが教鞭をとっています。
彼らは1学期に7回実際に教えに来たりしてるとのこと(通常15回)。
こんなスター・ミュージシャンたちが出入りするのはNYならではですかね。
ここは音楽関係の仕事とのコネクションが深く、
純粋なジャズミュージシャンだけでなく、
卒業生はさまざまな周辺の仕事に就いているとのこと。

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↑Dr. David Schroeder(左から2番目)は温厚でありつつ、
密度の高いプログラム設計に熱意を注いでいるようでした。

我々が訪れたときは、student big bandが、新設のスタジオで、
Jimmy Scott (vo)とのレコーディング・セッションを行っていました。

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Writingを教えている教員による垢抜けたアレンジ──
学生たちはよく音楽を理解し、知的なイメージでしたよ!
NYには他にもジャズを教える音楽学校が複数ありますが、
NYUは総合大学なので、一般教養も勉強します。

サマー・スクールでもめいっぱい音楽にintoさせてくれる、
盛りだくさんのプログラムを作っていますから、
皆さんも挑戦してみたらいかがでしょう!?

Eastman School of Music

香取良彦

追記〜NYの夜

NYUを訪れた晩、我々は嬉しいひとと会食することに……

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そう、Dana Huncherd先生です!

本学客員教授のDana先生は、現在マンハッタン北端に住んでいて、
この日は彼女が勧めてくれたメキシカンのレストランでお会いしたのでした。
とっても元気にされてましたよ、相変わらず学校のことや音楽の話を沢山しました。